3−0判定勝ち、2階級制覇なる
3日夜、後楽園ホールで日本S・ライト級タイトルマッチ10回戦が行われ、1位挑戦者の木村登勇(横浜光)がチャンピオン江口慎吾(大橋)に判定勝ちし、王座を獲得した。元ライト級王者の木村は、これで2階級制覇を達成。
試合は序盤から変則派サウスポーの木村がペースを握った。多彩な右とダブルの左ストレートで正面突破を図る江口を寄せつけず、4回にはスリップ気味ながらも左でダウンを奪う。江口の強打を警戒して慎重さも失わないボクシングに、このまま王座交代かと思われたが7回、江口が右フックを決めると木村はたまらずダウン(裁定はスリップ)。 しかし、ようやく訪れたこのチャンスに江口は仕留められず。8回になると木村が息を吹き返し、終了のゴングへ。スコアは97−93が2人と98−92の3−0で、新王者が誕生した。
「自分のボクシングができれば勝てると思っていた」と木村。7回以外はまさにその言葉を実践した。一方、V2に失敗の江口は「ダウンを取ったあと、スタミナを考えて躊躇した。自分に負けた」と語った。
また、この日の前座に出場した日本L・フライ級2位の宮城誠(帝拳)がレイ・オライス(比国)に8回KO負けし、試合後に救急車で都内の病院に搬送された。オライスをロープにつめて細かいパンチを集めていたが、合間にもらったアッパーでダメージを蓄積。最終8回にまたも右アッパーをくらい、前のめりに崩れた。何とか立ち上がり一度は続行を許可されるも、明らかにダメージは重く、ふらついた瞬間にすぐさまストップされた。同時にタオルも陣営から投げ入れられていた。タイムは2分23秒だった。
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