BOX ON! 国内ニュース(8月31日)

ゴメス復帰戦81秒でフィニッシュ
不敗ホープ榎と対戦の話もGOMEZ, YUJI KO 030831.JPG - 21,450BYTES
 元日本フェザー級王者で同級6位の雄二・ゴメス(八王子中屋)は30日、八王子の京王プラザホテル八王子での再起戦に臨み、タイ10位のワンヒン・チュワタナを初回僅か81秒KOに撃沈した。3月に大之伸にTKO負けして以来のリングとなるゴメスは、ガードを高く上げ、左ジャブ、フックで相手を圧迫。そして左フックでロープ際に追い込み、右ボディー。たまらずダウンしたチュワタナは苦悶の表情を浮かべたまま10カウントを聞いた。ゴメスの今後について中屋廣隆会長は「榎(洋之)と対戦する話しもある」と語った。 また、セミにはジムメイトで日本S・ライト級10位の小暮飛鴻が登場。ゴングからエンジン全開で左右フックをムアンマイ・シスソバ(タイ)に叩きつける。抵抗らしい抵抗を許さないまま2度フロアに転がせ、左フックで3度目のダウン。こちらも5月の吉田幸治戦のつまずきからカムバックを飾っている。

 

 BOX ON! 国内ニュース(8月31日)

山口のヒーロー大中、初防衛戦決まる
マヨールと世界ランカー対決OJNAKA GENKI.JPG - 9,130BYTES
 7月1日東洋太平洋ミニマム級王座決定戦に勝ち新チャンピオンとなった大中元気(徳山:右写真)が初防衛戦で強敵と対戦−−11月7日地元徳山大学体育館で、WBC世界4位にランクされるロデル・マヨール(フィリピン)を迎え撃つことが決まった。同ジム天野暢児会長が30日明らかにしたもの。これはOPBF(東洋太平洋ボクシング連盟)による指名試合。「ランキングも向こうの方が上なので大変です」と同会長も警戒を隠さない。
 新王者大中(22歳)の13勝6KO2敗1分に対して、マヨールは13戦全勝10KOのホープ。一昨年1月に初来日し、6回戦で中島健(グリーンツダ)に判定勝ちしている。大中もWBC5位にランクされ、試合は世界ランカー同士の対決となる。山口のヒーローはベルトを守れるか?

 

 BOX ON! 国内ニュース(8月30日)

強打金井16度目のKO勝ち
KANAI AKIHIRO FACE.JPG - 8,263BYTES WBC世界S・バンタム級10位の金井彰廣(大鵬)は29日大阪府立体育会館第二競技場で行われた10回戦に登場し、ノーランクの坪井雄吾(岡崎)に強打を浴びせ3回2分38秒KO勝ちした。金井は11月15日後楽園ホールで日本同級王者中島吉兼(角海老宝石)に挑戦することが決まっており、試合はその前哨戦として行われた。
 金井(25歳)は一昨年東洋太平洋王座決定戦で敗退して以来のタイトル・チャンス。坪井戦でレコードを19勝16KO1敗とした。 

 BOX ON! 国内ニュース(8月27日)

沖縄ジムが「琉球ジム」に
移転を機に名称変更
 沖縄県浦添市の沖縄ボクシングジム(仲井真重次会長:写真)NAKAIMA GYM.JPG - 4,717BYTESが先ごろ移転したのを機に「琉球ボクシングジム」と名称変更した。同ジムは過去に世界王者平仲明信を生んだ沖縄の老舗ジム。借りていたビルが立ち退きとなり、同じ浦添市内に移転したもの。新ジムの住所・連絡先は、 〒901−2101  沖縄県浦添市西原1−10−2 (電話098−874−0243)
 ジム名を「琉球ジム」と沖縄の別称から取ったのは「琉球健児の気概を持ったボクサーを育てたいから」と仲井真会長。練習生は今月半ばから新ジムでトレーニングを始めている。9月14日にオープン・セレモニー、11月9日には沖縄市の照屋ホールで記念興行も予定している。仲井真会長(51歳)は元協栄ジム選手から同ジムのトレーナーとして指導キャリアをスタートした人。郷里の後輩でもあった世界王者具志堅用高のトレーナーも担当したことがある。 

福岡のG16ジムも移転
 福岡のスポーツビレッジG16ジム(川上正博会長)もこれまでのジムのすぐ近くに移転している。新住所は下記の通り。
 〒802−0083  
 福岡県北九州市小倉北区江南町5−17 昭友ビル1F
 電話093−952−2366
 同ジムは平成7年に協会加盟。川上会長(36歳)がプロ野球巨人軍の名監督だった川上哲治さんの縁戚に当たり、ジャイアンツの永久欠番「G16」をもらってジム名としている。
 

 BOX ON! 国内ニュース(8月26日)

18歳リナレスが東洋王者と無冠戦
10月18日後楽園ホール S・ライト級戦の前座で
RINALEZ 030826.JPG - 10,081BYTES 帝拳ジムの契約選手で「ベネズエラのゴールデン・ボーイ」と期待されるホルへ・リナレス(右写真)に重要試合が決まった。10月18日後楽園ホールで、福島学に勝ち東洋太平洋S・バンタム級王座を獲得したばかりのぺドリート・ローレンテ(フィリピン)と対戦することになったのだ。試合はフェザー級のノンタイトル10回戦として行われる(この日のメインカードは江口慎吾−金山晋司の日本S・ライト級タイトルマッチ、川嶋勝重の復帰戦もある)。
 リナレスは今月22日にようやく18歳の誕生日を迎えたばかりのスーパー・ルーキー。昨年12月に日本でプロ・デビューを飾りこれまで5戦をすべて日本で戦い全勝3KOと順調にキャリアを重ねている。7月の初10回戦でサンダー伊藤に勝った後も日本に滞在。帝拳ジムで田中繊大トレーナーがつきっきりで指導するなど、地球の裏側からやってきた金の卵を大事に育てている。7戦目のローレンテ戦はリナレスの今後を占う試金石の一戦となろう。なおリナレスはこの試合の前、9月20日後楽園ホールで韓国ランカーの兎正根(韓国)との10回戦も予定している。

 BOX ON! 国内ニュース(8月26日)

福島の再起戦はヨックタイと
12月6日、復活かけ
  ローレンテに3−0判定を落としOPBF・S・バンタム級王座を追われた福島学(JBスポーツ)の再起戦が早々と決まった。12月6日後楽園ホールで、元WBA世界S・フライ級王者(現バンタム級4位)ヨックタイ・シットオー(タイ)を相手に行うことになったもの。ローレンテ戦の敗北直後に「自分としては現役を続けたい」と引退を否定していた福島、ジムもその意欲に応えてあえて強敵を用意したという。
 ヨックタイは今年に入り名護明彦に判定勝ち、佐藤修と引き分けと、この階級で世界を目指す日本選手の前に立ちはだかる。福島には、ローレンテ以上の強敵だが、「もちろん、この間の試合と同じデキでは勝てません。でもチャンスはあるし、これに勝てばまた世界のチャンスも開ける。福島はこれまで2度夏に負けて冬に復活を繰り返してきたが、今度も勝ったらフェニックス(不死鳥)です」と高橋直人会長も期待する。バンタム級に戻して世界挑戦の可能性も探っている福島。12月の試合ではもう”夏は苦手”なんていう言い訳は通用しない!?
 なおこの日のセミの10回戦では、元日本ミニマム、L・フライ両級王者でJBスポーツに移籍したベテラン、横山啓介(27歳)が日本S・フライ級2位の結城康友(ヨネクラ)と対戦する。

 BOX ON! 国内ニュース(8月24日)

金山が日高相手に日本王座防衛戦
 KANAYAMA CEREMONY.JPG - 13,946BYTES7月15日の東洋太平洋S・ウェルター級王座決定戦にKO勝ちして新チャンピオンとなった金山俊治(ヨネクラ)の次の試合が決まった。10月7日、後楽園ホールで日本2位の日高和彦(新日本木村)が相手の日本同級王座2度目の防衛戦。そう、金山は東洋戦出場に際しそれまで保持していた日本タイトルを返上せず、勝った後もそのままキープしていたのだ。東洋から一転日本のベルトを守ることになったが、日高はサウスポーの強打者で、金山には決してあなどれない相手だ。
 この日はヨネクラジムの金山の同僚も出場。セミではS・ミドル級の東洋太平洋王座を返上したベテラン、西澤ヨシノリが10回戦(相手未定)を予定している他、8回戦ではヨネクラジムの期待の星・小沢大将が角海老宝石ジムのホープ、宮田芳憲と対戦する。これは好カード。

 BOX ON! 国内ニュース(8月23日)

真鍋白熱の倒し合い制す
タイ王者に4回逆転KO勝ち
MANABE-MUAN 030822.JPG - 18,556BYTES 22日夜後楽園ホールで行われたメインのライト級10回戦は壮烈なダウン応酬劇となり、新鋭真鍋圭太(石川・日本位)がタイS・フェザー級王者のムアンファーレック・ギャットウィチャン(タイ)に4回2分58秒KO勝ちをおさめた。
 3回には攻め込んだところを逆にタイ王者のカウンターを浴びて痛烈なダウンを喫した真鍋。しかし守りに入らず強気で攻めて出てピンチを脱出すると、次の4回、コーナーにムアンファーレックを釘付けにして鋭い左右連打。最後は右ストレートがカウンター気味に決まり、たまらずタイ王者崩れ落ち、逆転KOとなった。これで真鍋は15勝14KO1敗。
 戦前タイ王者の評価はきわめて高く、ファン、関係者の間でも「真鍋陣営はよくぞこんな強敵を迎えたものだ」と感心しきりだった。それだけに残念だったのは、ムアンファーレックが試合2週間前にムエタイのリングに上がり、3回TKOで敗れていたことだ。通常ボクサーがKOされた場合は、自動的に90日間試合出場停止処分が科される。この日タイ王者がリングに上がれたのは、ムエタイの試合は適用外という解釈だが、顔面に強打を浴びて倒されたというから、ダメージを残して事故につながらないとも限らない。コミッションはマッチメーカーに厳重警告したが、今後なんらかの対策が必要だろう。「日本選手は真鍋とやってくれない。だからタイから強い選手を呼んだのに・・・」と主催の石川ジム石川久美子マネはぼやくことしきりだった。
 

 BOX ON! 国内ニュース(8月20日)

本田秀伸が帝拳ジムで練習中
トリプル挑戦に向け、西岡も順調
NISHIOKA, HONDA AT TEIKEN GYM.JPG - 15,811BYTES 10月4日のトリプル世界タイトル戦に出場する本田秀伸(グリーンツダ)が今週月曜日から東京に滞在して帝拳ジムでトレーニングを続けている。いつもは関西で練習しているのだが、特別コーチを依頼している田中繊大氏が帝拳ジムのコーチも引き受けていることから、単身上京してきたもの。田中トレーナーはマルコ・アントニオ・バレラに呼ばれ、間もなくメキシコのキャンプに合流するため、本田はそれまで帝拳ジムを借りてジムワークする。「これまでいいペースで練習してきた。手応えもあります」と本田。来週からスパーリングも行うという。
 標的のWBA世界S・フライ級王者アレクサンデル・ムニョスは23戦全KOという怪物的強打者だが、「パンチが強い選手だからこそ、それが落し穴になる」と、日本屈指のテクニシャンぶりを披露するチャンス到来と腕を撫している。
 一方帝拳ジムといえば、同じ日のメインでウィラポンと三たびWBC世界バンタム級のべルトを賭けて戦う西岡利晃も順調にトレーニングを続けている。スパーリングの方も、メキシコから呼んだ2人のパートナーを相手に、着々とラウンドを重ねている(写真は練習を終えた西岡と本田)。このうちの1人はWBC24位のフリオ・セサール・アビラで、9月26日大阪で辰吉丈一郎との対戦が決まっている。”ウィラポン似”のアビラは西岡とのスパーで報酬をもらいながら辰吉戦に備えている? 間もなくメキシコに帰国し、辰吉戦前に再来日することになっている。


日本ミドル級戦は関西対決
ARAKI KEIDAI BELT-S.JPG - 8,118BYTES11月堺市で荒木−ナカムラ戦 7月に鈴木悟を攻略する殊勲をあげ日本ミドル級王座についた荒木慶大(泉北)の初防衛戦は、11月23日、地元大阪府堺市立鴨谷体育館で、1位ナカムラ・エイジ(大阪帝拳)を相手に行われることになった。同じ関西のボクサー同士で日本ミドル級タイトル戦が行われるのは珍しい。泉北ジム(井上一雄会長)はジム創立28年目にして待望のチャンピオン第1号誕生に大張り切りだ。 

 BOX ON! 国内ニュース(8月20日)

ヘビー級ホープ高橋が初のメイン10回戦
TAKAHASHI RYOUSUKE VICTORY 030819.JPG - 12,631BYTES 金子ジムのヘビー級ホープ、高橋良輔(右写真)に初のメインイベント10回戦出場が決まった。10月1日、後楽園ホールの同ジム主催「ゴールデンチャイルドボクシングVOL.67」で、メキシコのホルへ・アレジャーノと対戦することになったものだ。
 一時数何人かの選手が出た日本のヘビー級も、引退したり体重が軽くなったりで最近はあまり注目されることが少ない。そんな中で180センチ、95キロの高橋(30歳)は小柄ながら立派なヘビー級。日本ランキングにはヘビー級はないが現在9連勝と勢いに乗り、「実質日本王者」として後援者から特製チャンピオンベルトをプレゼントされている。最新のOPBFランキングでは6位にランクされ、ジムもこちらのタイトルを狙わせたい考え。「現チャンピオンのピーターは110キロもある選手なので今の高橋にはつらいですが、なんとかタイトル挑戦のチャンスを作りたい」と金子健太郎会長も前向きだ。
 高橋は12勝6KO3敗。相手のアレジャーノは先月に1敗している以外にデータが分からないが「8勝5敗の選手と聞いている」(金子会長)そうだ。
 この日は他にも2つの10回戦が予定されており、セミでは元日本L・フライ級王者興梠貴之(グリーンツダ)が日本ミニマム級7位の宮城英和(金子)と対戦。興梠(27歳)が東京のリング登場は18戦目で初めてとなる。さらに現在10連勝中のライト級ホープ、伊藤俊介(金子=日本3位)が、阪東竜(三迫)と対戦する。この日の興行は金子ジムと新田ジムの共催となり、元東洋太平洋バンタム級王者新田渉世会長が興した新田ジムから初めてのプロ選手がデビューする。

 BOX ON! 国内ニュース(8月19日)

山中、タイ王者倒す
YAMANAKA 030819.JPG - 21,394BYTES 18日後楽園ホールで行われた10回戦は、日本S・フライ級8位の山中大輔(白井・具志堅スポーツ)がタイ・フライ級王者ピセー・ウォースラポンに4回2分34秒KO勝ちした。
 身長で大きく上回る山中は初回からボディー主体の攻撃。6月に石原英康(松田)の東洋王座に挑戦。判定で破れはしたもののダウン応酬を演じたピセーは、お得意のパフォーマンスで場内を盛り上げたが左右のスイングは空を切るばかり。2回に右でダウンを奪った山中は、ピセーのタフネスに手を焼いたものの4回、左ボディーを2発打ち込んでタイ王者を沈めた。
 セミファイナル8回戦は日本ウェルター級6位の加藤壮次郎(協栄)と、2000年11月以来のリング復帰となる元ランカー、加藤祐二(ヨネクラ)の対戦。4回に右クロスでダウンを奪った加藤祐だが、加藤壮は続く5回に重いジャブを決めて、ようやくリズムをつかむと、逆に右クロスで加藤祐にダメージを与えた。結局、勝負は判定にもつれ込みジャッジ3者とも78─74で加藤壮の勝ちを支持した。
 また、デビュー以来7連勝(3KO)の嘉陽宗嗣(白井・具志堅スポーツ=日本L・フライ級4位)はタイのファーカノン・シンドンタイと8回戦を行い78─77、79─77、80─76と3─0の判定
勝ちを収めたものの、単調なボクシングに終始してしまった。

 BOX ON! 国内ニュース(8月17日)

東洋太平洋S・バンタム級戦
福島初防衛ならず ローレンテに判定負け
 伏兵にベルト奪われた・・・16日夜FUKUSHIMA-LORENTE030816.JPG - 14,793BYTES後楽園ホールで行なわれた東洋太平洋S・バンタム級タイトルマッチで初防衛を狙った王者福島学(JBスポーツ)は、意外にも9位ぺドリート・ローレンテ(フィリピン)に3−0判定負けを喫し、王座から転落した。
 福島(写真:右)はサウスポー・スタイルでスタートするなど、相手を得意の変則戦法に巻き込もうとしたが、若い挑戦者(22歳)はジャブを主体とした正確なブローでポイントを蓄積。7回に左眼をカットしたものの衰えず、一方の福島は疲れて終盤の追い上げも見られず。スコアは浦谷主審115−114、ガルシア副審116−112、内田副審117−113と、日本人審判2人を含めてすべて新チャンピオン誕生を支持した。リングサイドからは「フェアな判定だった」という声が多く聞かれた。
 ローレンテはこれで13勝4KO5敗1分。在位4ヵ月足らずの短命王者に終わった福島は「思った以上にやりにくかった」と試合を振り返り敗北を認めた。だが、今後については「自分としてはまだやりたい」と現役継続をアピールしていた。
  前座では、3月の移籍初戦で黒星を喫した元日本王者・横山啓介(JBスポーツ)がフィリピン・フライ級7位のジェリー・パハヤハイと10回戦を行い判定勝ち。2月にサーシャ・バクティン(協栄)との王座決定戦に敗れた日本バンタム級2位の額賀勇二(鹿島灘)はワンパノン・サカウィ(タイ)に8回判定勝ち。横山、額賀とも再起を果たしたものの快勝とまではいかず、今後に不安の残るデキだった。また日本王座挑戦をもくろむミニマム級4位・三澤照夫(帝拳)はノーランカーの岸田健一(ワタナベ)の手数に手を焼き、山場を欠く8回判定勝利に終わった。
 そんな中、ひとり気を吐いたのがホープ、矢代義光(帝拳)。韓国フェザー級7位の羅相賛から初回に得意の右フックでダウンを奪うと続く2回、相手を呼び込みながらの痛烈な右フックカウンターをヒット。羅は大木がなぎ倒されるようにゆっくりと背中からキャンバスに沈み、レフェリーがノーカウントで試合を止めた。矢代はこれでデビュー以来8連勝(5KO)。ノーランクながらランカーに優るとも劣らない実力を備えた。


小島は王座カムバック
大阪の東洋太平洋S・フライ級戦KOJIMA 030816.JPG - 4,493BYTES
 石原英康(松田)の返上により空位となっていた東洋太平洋S・フライ級王座決定12回戦が16日夜大阪府立体育会館で行われ、小島英次(金沢:写真)がウェンペット・チュワタナ(タイ)に僅差の2−1判定勝ちし、王座を奪還した。スコアは日本(116−112)タイ(116−114)がそれぞれ自国選手の勝ちとしたが中立審判のデビッド・チュン主審(韓国)が116−115と際どい1ポイント差で小島を支持し、スプリット・デシジョンで新チャンピオンが決まった。小島は昨年世界挑戦(ムニョスにKO負け)に際して、規定によりOPBFタイトルを返上していた。
 この日のセミの10回戦では、日本S・フライ級9位竹田津孝(森岡)がノーランクの日高良市(塚原)に2−1で判定を落とす番狂わせが起きている。関西のホープのひとりと期待される竹田津もこの日は調子が悪く、終盤スタミナ難をみせて追い上げられなかった。
 

 BOX ON! 国内ニュース(8月16日)

今年最短!11秒KO
後楽園ホールの4回戦で史上2位タイYAMAZAKI 11 SECONDS KO.JPG - 9,537BYTES
  15日後楽園ホールで行なわれたオール4回戦の第8試合に出場したフライ級山崎亮(ヨシヒロ:写真)は、初回開始ゴングと同時に出て相手の芦田宗孝(ピストン堀口)に左フックを決めてダウンを奪った。芦田は倒れた際にキャンバスに頭部を打つなどダメージが深刻だったため、レフェリーはただちに試合を中止。KOイムは初回11秒だった。
 日本で行われたプロ試合の最短KO記録は1996年10月14日後楽園ホールで行なわれたライト級4回戦で、濱田安紀(フラッシュ赤羽)がマークした10秒KOがあるが、山崎の11秒KOはこれにつぐ史上2番目に短い記録(他に同タイムが一例ある)。今年に限れば、6月23日の4回戦で小森光幸(飯田)が田中慎吾(オークラ)を倒した初回12秒の記録をしのぐ最短記録である。
 山崎は神奈川県出身の23歳で、これまで3戦1勝2敗の戦績だった。 

 BOX ON! 国内ニュース(8月14日)

栃木のJKジムが協会加盟
元東洋王者ジャガー柿沢さん主宰
KAKIZAWA030813.JPG - 9,020BYTES 元東洋ライト級チャンピオンの柿沢慎一さん(写真)が主宰する「JKボクシングジム」(栃木・足利)が先ごろ東日本ボクシング協会(輪島功一会長)の新たなメンバーとなった。
 柿沢会長(55歳)は現役時代「ジャガー柿沢」のリングネームで活躍し、このイニシャルをとってJKジムとしたもの。7年前から独立ジムとして活動してきたが、このほど協会加盟金400万円を公募で集めて協会に納め、全国で253番目のプロジムとなったもの。
「ひと口30万円の”夢を買おう債”を買ってもらった方には、うちの永久会員としてジムを使える他、将来チャンピオンができたら、配当金が出る仕組みです。必ずチャンピオンができるとは限らないのですが、それでも夢を買ってくれる方がいまして、おかげさまで協会加盟にこぎつけました」と、アイデアマンの柿沢会長。
 柿沢会長は足利市出身。1964年に中村ジムからプロ・デビューし、69年ルディ・ゴンザレスに勝ち東洋ライト級王座獲得。フラッシュ・エロルデ、ペドロ・アディグ、ガッツ石松他多くの世界的著名選手ともグローブをかわした。71年に引退後は地元足利に戻り、ジム経営のかたわら、「いじめや暴力に負けない会」を主宰して不登校児をジムで鍛えたり、文筆の才を発揮して文芸誌にも寄稿。著書に不登校児との交流を描いた「弱虫ジョー、かかってこい!」がある。
 なおJKジムは〒326−0844 栃木県足利市鹿島町203−7(電話0284-62-0303)
 

 BOX ON! 国内ニュース(8月14日)

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 川嶋は盧相手に出直し第1戦
 新鋭木村が元世界王者セーンと対戦へ
KAWASHIMA POSED.030813.JPG - 7,519BYTES 6月に徳山昌守のWBC世界S・フライ級王座に挑戦して判定負けした川嶋勝重(大橋スポーツ)の再起戦が10月18日後楽園ホールで行われることが決まった。相手は韓国同級4位の盧昊變(韓国)。世界再挑戦のチャンスを求めて、再スタートの重要な一戦となる。この日のメインは、川嶋の同僚の日本S・ライト級新チャンピオン、江口慎吾が1位金山晋司(国際)を相手に初防衛戦にのぞむ・・・・・川嶋、江口の同僚でもあるS・フェザー級の不敗ホープ、望月義将(9勝3KO1分)はしばらく日本のファンにはごぶさただが、これは米国カリフォルニアにボクシング留学しているため。一時日本に帰国していたが、今月26日から再び渡米する。前回は練習だけだったが、今度は2試合ほど本場のリングに上がる予定という・・・・日本バンタム級王者サーシャ・バクティンは10月20日後楽園ホールで7位の木嶋安雄(角海老宝石)相手に2度目の防衛戦を予定しているが、これに備えて18日から29日までジミン・アレキサンダー・ジミン・コーチとともに南伊豆でキャンプ・トレーニングに入る。同じくジミン門下の元日本S・ライト級王者佐々木基樹も同行・・・・・7月予定だった辰吉丈一郎の再起第2戦が9月26日に延期となり、予定されていた前座カードも大東旭(大鵬)−石田順裕(金沢)、山本大五郎(金沢)−レブ・サンティリャン(比)などいずれもスライドして9月に行われる。しかし日本L・フライ級5位の長尾俊輔(黒潮)は、11月16日に地元高知市で試合予定が入っていたため、辰吉戦の前座プログラムからは離脱している。四国のホープ長尾(24歳=12勝3KO1敗1分)はこの日の試合でミニマムに落して、OPBF王座決定戦で大中元気に敗れたばかりの2位羅基文(韓国)と10回戦。「これに勝ってタイトルに接近したい」(黒潮ジム関係者)と前向き・・・・・星野敬太郎が引退した花形ジムのKIMURA SHOJI POSE.JPG - 14,246BYTES次代のスターとして期待される日本S・バンタム級8位木村章司に初の著名選手との対戦が決まった。10月19日後楽園ホールで元世界フライ級王者セーン・ソープルンチット(タイ)を迎えて10回戦を行うことになったもの。セーン(31歳)は昨年12月辰吉丈一郎の再起戦の相手を務めているベテラン。木村(26歳)はデビュー以来15連勝6KO負け知らずのホープ・・・・・9月30日後楽園ホールで「Big Bang Boxing」第24弾が行われる。横浜さくらジム他3つのジムの共催で、メインは元日本ランカー澤永真佐樹(赤城)−松本陽一(白井・具志堅)の8回戦。 

 BOX ON! 海外ニュース(8月13日)

西島「まだ辞めない!」
 惨敗招いた? ヒジを手術
NISHIJIMA DOWNS 030813.JPG - 21,536BYTES 7月10日、米カリフォルニア州サンノゼのリングでセシル・マッケンジー(米)にキャリア初の完敗(2回TKO負け:左写真)を喫した元祖重量級の星、西島洋介はその後傷心の心を癒すように日本に帰国し、とりあえず敗戦の原因ともなったヒジの手術に踏み切った。約3時間かかったという左ヒジの手術は成功し、今後は右ヒジにもメスを入れることになる。
 以前に両ヒジの手術を体験している西島は、今回の試合を前にしても、その状態は完璧ではなかったらしい。スパーリング中もトレーナーから「ガードをもっと上げろ!」という指示かたびたび飛んだが、何度も試合が流れた西島はキャンセルを嫌って、変型していたヒジの状態を隠してジムワークを続けていたようだ。ところが不運にもマッケンジー戦の初回(セコンドの話では2分あたり)、相手のパンチが右ヒジを直撃し、以後西島はパニックに陥ってしまう。本人は「それ以来何も覚えていない」と話したらしいが、右が使えない不安が続く2回、無謀とも思える打ち合いに身を投じる原因となってしまった。何でも、インターバルでコーナーに戻った西島は、一言もヒジの不調を口にしなかったとのことだ。セコンド陣は「それが彼の性格」と西島をかばっている。
 気になる今後の西島だが、惨敗ともいえる内容だけに、年齢(30歳)も加味して引退を勧める関係者もいた。西島自身のショックも相当なものがあったようだ。だが、彼は再起の道を歩みたい、と気丈に語っている。試合前のインタビューでも「自分にはボクシングしかない。まだ夢を追いかけたい」と話していた西島。周囲は「彼の熱意に押されてしまった」と西島の決意を尊重する構えを見せている。ケガなど、たび重なる不運を乗り越えて本場アメリカで孤軍奮闘する彼に再び栄光の日はやって来るのか? ヒジの手術が無事終了し、医師の試合許可をもらうことが絶対条件となるが、関係者の間では今年は治療と休養に当て、来年早々渡米、再起戦というプランも出ている。

 マルケスの相手はリコーナに決定
 デリック・ゲイナーの練習中の負傷で、統一戦が流れたIBF世界フェザー級王者フアン・マヌエル・マルケス(メキシコ)たが、結局同じメキシカンのマルコス・リコーナとグローブを交えることになった。試合はノンタイトル10回戦として行われる。リコーナは今月28日、ロサンゼルス近郊のアーバイン、マリオット・ホテルの定期興行に出場を予定し、調整中だった。リコーナは今年1月にもWBC・S・バンタム級王者オスカル・ラリオスとも戦っており、年に2度世界王者と無冠戦で対戦することになる。また、同日(8月16日、コネチカット州)はフェルナンド・モンティエル(メキシコ)対元王者マーク・ジョンソン(米)とのWBO世界J・バンタム級戦が挙行される。                                           (三浦 勝夫)

                                     

 BOX ON! 国内ニュース(8月13日)

スパーでチャンピオン対決
坂田−畠山が協栄ジムで火花
SAKATA HATAKEYAMA SPARS.JPG - 18,432BYTES 日本フライ級王者の坂田健史(協栄)と同L・フライ級王者の畠山昌人(協栄札幌赤坂)が連日スパーリングで激しい火花を散らしている。11、12日と協栄ジムで連日4ラウンドずつのスパーを消化。坂田が力強いワンツーでプレッシャーをかければ、畠山も得意の右ストレート、左フックを合わせるなど、互いに譲らぬスパーを展開している。
 坂田は9月15日にWBA世界フライ級14位の岡田一夫(ロッキー)相手に自ら保持する日本タイトルと世界への挑戦権を懸けて対戦する。また畠山は10月20日後楽園ホールで東洋太平洋同級王者山口真吾(渡嘉敷)とノンタイトルでチャンピオン対決にのぞむ。
 畠山はわざわざ北海道からの出げいこだが、「8回戦の頃から何度も坂田選手とスパーさせてもらっている。今日は少しカタかったかな。16日までに20ラウンドぐらいはやらせたい」と赤坂裕美子マネジャー。

 

 BOX ON! 国内ニュース(8月13日)

MINI-NEWS-ICON.JPG - 3,649BYTES 7月20日のヨックタイ戦に引き分けた元WBA世界S・フライ級王者佐藤修(協栄:写真)が11日かSATO TRAINS 0308.JPG - 11,727BYTESら元気にジムワークを再開している。次の試合など今後のスケジュールはまだ決まっていない・・・・・日本ライト級1位・稲田千賢(帝拳)が10日、渡米。16日にテキサス州オースチンのWBC世界S・フェザー級タイトル戦の前座試合に出場予定があり、ラスベガスで調整してから現地入りする・・・・・大鵬ジムの大鵬健文会長(39歳)がいま”特別コーチ”として毎日大阪帝拳ジムで辰吉丈一郎のトレーニングを見ている。「調子はだんだんよくなっている」と大鵬会長。夕方ジョーの練習を終えると、今度は大鵬ジムに戻り、自分の教え子を指導する毎日。29日には金井彰の試合をメインにした興行のプロモーターとして準備に忙しい。

 BOX ON! 国内ニュース(8月12日)

41歳横田会長がカムバック
秋にも復帰戦へ

YOKOTA HIROAKI (FACE).JPG - 11,130BYTES 元世界挑戦者で元日本J・フェザー級王者の横田広明・現横田ジム会長(41歳:右写真)がリング復帰へ−−。「今日横田会長と話し合い、12月初旬にもやることを決めました。相手はうちの富本慶久(日本S・バンタム級2位)になるでしょう」と、プロモーターの国分寺サイトージム斎藤寛会長が11日明言したもの。本人に確認すると、「ええ、そういう話ですが、まだ決定というのは・・」と意外にも口を濁す。コンディション作りが間に合うかどうかが不安もあり、「一度エキジビションか軽い試合をしてから、ランキング選手とやりたい考え」(斎藤会長)というのが本音のようだ。いずれにせよ、横田会長は10月19日に42歳の誕生日を迎え、12月の再起戦が行われれば、日本の最高齢ボクサー出現となる。
 横田会長は現役時代からJBC試合ルールの年齢制限に異議をとなえ、ジム経営者になった後もトレーニングを続けると同時に、所属する日本プロボクシング協会を通じてルール改訂を主張し続けた。先ごろJBCが「37歳定年制」の一部を緩和し、38歳のリック吉村が適用第1号となったが、横田会長自らもリング復帰の望みを捨てていなかった。
改訂ルールでは、「元チャンピオン」で、「最後の試合から5年以内」という条件にも当てはまる。すでにJBCもライセンス再発行を認める方針で、横田会長は、フェザー級でリングに上がりたいとしている。なお再起に当たっての所属ジムは、現在の横田スポーツジムではなく、現役時代の大川ジム(大川寛会長)となる。
 横田会長は千葉県銚子市出身。1979年に大川ジムからプロデビューし、90年に日本J・フェザー級王座獲得。93年にはWBA世界同級王者ウィルフレド・バスケスに挑戦したが、惜しくもで失敗した。95年に一度引退後、98年、37歳の定年直前に一度だけリングに上がり、木内信弥(シシド)と対戦したが、これは引き分けに終わっている。26勝15KO5敗2分。
 

 BOX ON! 国内ニュース(8月12日)

成田トレーナー親子がラーメン店
老舗「大勝軒」のれん分け許され

 NARITA RA-MEN.JPG - 14,932BYTESヨネクラジム・トレーナーで元日本ライト級チャンピオン、成田城健さん(47歳)が今月末に東京・下板橋でラーメン屋さんをオープンするため、いま開店準備に忙しい。
 池袋の老舗「大勝軒」はいつも行列の絶えない人気店だが、成田さんは昔からこの店の顧客としてオーナーの山岸一雄さんとは35年のつきあい。一念発起してラーメン店経営の計画を打ち明け、息子の真一郎さん(19歳)とともに弟子入り。今月めでたく”免許皆伝”となり、独立して「板橋大勝軒・成田屋」をオープンすることになったもの。
「お客がたくさんきてくれるように、うまいラーメンを作ります。精一杯頑張ります」と成田さん。新しいチャレンジの一方でヨネクラジムのトレーナーも続けるつもりだから、その分真一郎さんのカバーを頼りにすることになりそうだ。
 成田さんの店は都営三田線・板橋区役所前から徒歩3分。東京都板橋区板橋2−60−2 
電話 03−3962−4607。ボクシング関係者のみなさんも、ぜひお客として「成田屋」を盛り立ててください。

 BOX ON! ニュース(8月6日)

辰吉の9・26復帰第2戦
相手はアビラに変更
TATSUYOSHI AVILA PRESS.JPG - 20,407BYTES 元WBC世界バンタム級王者辰吉丈一郎が9月26日・大阪市中央体育館で予定している復帰第2戦の相手が変更となり、5日主催の大阪帝拳ジム吉井寛社長がが明らかにした。 辰吉は当初7月にWBC14位のウーゴ・ディアンソ(メキシコ)と対戦するはずだったが、辰吉のケガで試合が延期になったことから、相手のスケジュールが合わなくなり、同じメキシカンで世界挑戦経験もあるフリオ・セサール・アビラ(WBC24位)との対戦に代わったものだ。
  アビラ(26歳)は元WBA中南米S・フライ級王者。00年5月に韓国で徳山に負ける直前のWBC・S・フライ級王者崔仁柱に挑んで判定負け。左右フック主体の右ファイターで、ウィラポンにも似ていることから、西岡利晃のスパーリング・パートナーを頼まれて来日中。21勝9KO14敗1分。
  記者会見に同席した辰吉は「勝って当たり前の選手。でも気を抜くことなく、面白い試合をしたい」と抱負を語った。 試合は読売(日本)テレビ系で午後7時から9時までのスポーツ特番枠で全国放送される。

 BOX ON! 国内ニュース(8月6日)

ヨネクラ勢、タイ軍団に全勝
ノーランカーにいずれもKO勝ち

 8月5日、後楽園ホールではヨネクラジムの4人のランカーが、そろってタイのノーランカーを相手に8回戦を行った。
 メインに登場したベテラン瀬川設男(日本S・バンタム級1位)はモンコンチャイ・シンマナサックを初回から攻めまくったものの、ツメを欠いて最終回まで生き長らえさせてしまった(8回2分25秒TKO勝ち)。また、昨年度新人王の宮将来(日本S・バンタム級9位)はアヌチャー・シットゴーソンから2度ダウンを奪い2回1分58秒KO勝ち。剛打の大曲輝斉(日本ウェルター級5位)は初回の左フック一撃でビチャー・チタラダを26秒で失神させた。さらに
は鮎沢雅夫(日本ミドル級3位)はピンニミット・シットアランにてこずったものの、7回KO勝ち。いずれの試合も実力に差のある対戦だった。

 BOX ON! 国内ニュース(8月5日)

コウジ、4試合ぶりにTKO勝ち
ノーランク藤原を8回でストップ
KOUJI FUJIWATA 030804.JPG - 12,862BYTES 元日本S・フェザー級王者コウジ有澤(草加有澤)がノーランカー、藤原康志(レパード玉熊)にTKO勝ち。4日夜後楽園ホールで行なわれた10回戦で、有澤は格下相手に激闘を演じた末、粘る藤原を8回レェリー・ストップに撃退した。有澤のKO勝ちは4試合ぶりで、一昨年10月以来。来年初めのチャンピオンカーニバルで日本王者本望信人相手にベルト奪還を試みることになりそう。
 この日の前座では、元日本ライト級王者・木村登勇(横浜光)が、太田宏樹(花形)に2回47秒TKO勝ち、同じくコウジに善戦した宇賀神剛(輪島スポーツ)は元新人王の麓健介(横浜光)に判定負けを喫している。
 

 BOX ON! 国内ニュース(8月4日)

前王者渡辺純一「引退しない!」
WATANABE JUNICHI GYMOPEN.JPG - 11,891BYTES
 前日本S・バンタム級王者渡辺純一(楠三好:左写真=右=)が現役継続宣言−−3日楠三好ジムのジム開きのセレモニーで4回戦ボーイを相手に2ラウンドの記念スパーを披露し、元気なところをアピールした。 6月7日の7度目の防衛戦で中島吉兼(角海老宝石)に敗れ無冠となった直後、「初めて、もういいかなという気になった」と引退をにおわせていた渡辺。しかしその後すぐ気持ちを切り替え、今後も現役としてリングに上がることを決意。「1カ月前からジムワークを再開していた」(本人)という。三好会長によると、復帰戦は11月中旬に内定している。

楠三好ジム・オープン
 渡辺純一が所属する楠三好ジム(三好渥義会長)が東京・吉祥寺に新ジムを完成させ、3日午後オープン・セレモニーを催した。三好会長(68歳)は「あと15年は頑張って、チャンピオンを作りたい」と決意も新た。またこれまで角海老宝石ジムを借りて練習を続けてきた渡辺純一も「自分のジムで練習するのは初めて。いいものですね」と、心機一転、ベルトの奪還を目指すことになった。三好会長が老舗の極東ジムOBということから、この日は同ジムの仲間も多数お祝いに駆けつけた(写真)、OB会長の大川寛(元東洋フェザー、J・ライト級王者)、沼田義明(元世界J・ライト級王者)らの往年の王者たちも。また、楠三好ジム初の王者今井房男さんもかけつけた。
 楠三好ジムの連絡先は、電話0422-40-0525 。

 BOX ON! 国内ニュース(8月3日)

越本、ワンパンチ防衛 
OPBFフェザー級戦
KOSHIMOTO.JPG - 9,202BYTES
 東洋太平洋フェザー王者・越本隆志(福間スポーツ)が3位セーンシ・ポーチャイワッタナ(タイ)を3回KOに破り5度目の防衛に成功した。3日午後、福岡県・宗像ユリックスで行われたダブルタイトルマッチのひとつ。当初、挑戦者には1位・成洋洙が予定されていたが、成が兵役についたため、昨年2月に対戦したセーンシに変更。前回も越本が判定勝ちしているが、タイ人のボディーブローに苦しんだ。手の内を知っての今回、スタートから両者カウンターの取り合いで迎えた3回、越本の左ストレートがドンピシャでヒット。この一撃で崩れたセーンシはそのまま立ってこれなかった。タイムは40秒。久々のKO勝利に越本はニッコリ。

 BOX ON! 国内ニュース(8月3日)

大之伸は判定でV2
 越本のジムメイトで日本フェザー級王者・大之伸くまも同じリングで防衛戦。5位藤原直人(エディタウンゼント)と初回から打ち合った大之伸は、9回に左ストレートでダウンを奪い3−0の判定勝ち。オフィシャルは100-90、99-92、99-91のスコアを付けたが、藤原の奮闘も讃えられる白熱の試合だった。2度目の防衛を果たした王者は11月に次期防衛戦を予定。これをクリアしたらS・フェザー級での挑戦に乗り出す予定。

 BOX ON! 国内ニュース(8月3日)

元王者湯場KOで復帰戦飾る
 引退を撤回した元2階級日本王YUBA KO 030803.JPG - 13,560BYTES者湯場がKOで戦線復帰−−。2日夜後楽園ホールで行なわれたS・ライト級10回戦に登場した湯場忠志(都城レオスポーツ)は、フィリピン同級3位レックス・マルサンのタフネスに終盤まで持ち込まれたものの、7回に鮮やかな左ストレートをカウンターして1分17秒KO勝ちをおさめた。
 2月に佐々木基樹に初黒星を喫して王座を追われて以来の試合。一度は意気消沈して引退を宣言した湯場だったが、その後選手仲間や周囲の励ましを受けて再びリングに帰ってきた。この日は終始クールさを保ち続け、慎重ながらも積極的にカウンターを狙うなど、改めて非凡な才能をホールのファンに見せつけた。観戦に駆けつけた宿敵佐々木も「次やったら(俺が)勝てる確率は1パーセントぐらいだろう」とリップサービス(?)しつつライバルの復帰を祝福していた。これで21勝14KO2敗2分となった湯場(26歳)は「世界なんてまだ言えない。1戦1戦勝っていくだけです」と殊勝なコメントを残した。
 この日は他に前座で10回戦が2つあり、日本バンタム級6位・鳥海純(ワタナベ)は中里直人から5回にダウンを奪うなど的確なパンチを浴びせて3−0判定勝ち。矢澤慎太郎(帝拳)も、大西仁(京都塚原)に判定勝ちを飾っている。

 BOX ON! 国内ニュース(8月3日)

7月のMVPは金山

KANAYAMA CEREMONY.JPG - 13,946BYTES 東日本ボクシング協会選定の7月の月間最優秀選手に、東洋太平洋S・ウェルター級新王座についた金山俊治(ヨネクラ・26歳)が選ばれた。同賞初受賞。また殊勲賞には、鈴木悟を攻略し日本ミドル級王座についた荒木慶大(泉北)が、新鋭賞にはフライ級の瓜生崇大(輪島スポーツ)がそれぞれ選ばれている。

 BOX ON! 国内ニュース(8月2日)

石井が長野キャンプ打ち上げ
元世界王者上原さんのもとで特訓ISHII WITH UEHARA.JPG - 18,219BYTES
 3度目の世界挑戦、自信あり−7月25日から長野県軽井沢町でトレーニングを続けていた石井広三(天熊丸木)が今日1日、予定通りキャンプを打ち上げ、名古屋に戻った。 ケガで予定を1ヵ月延期して9月7日地元リングでWBC・S・バンタム級王者オスカル・ラリオス(メキシコ)に挑むことになった石井。今回は、特別参謀につく上原康恒さん(元WBA世界J・ライト級王者)の住まいに泊り込んで、朝夕走り込み中心のメニューを消化した。「いいイメージトレーニングもできました。これまではあまり相手のビデオを見ることも少なかった。でも、今度は頭を使って戦います」と、先輩王者のアドバイスを受けたキャンプの成果を強調。試合でセコンドを務める予定の上原さんも「石井君は勝てる」と大きな期待を寄せている。(写真は軽井沢キャンプの石井と参謀役の上原康恒さん)

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